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あなたの燃える手で

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マリアフレンズ



  EPISODE 2 ーカフェアマデウスのママ 良子ー

「さっ、行くわよ。マリア」
「はぁ~い」
玄関を開けると、途端に冷たい風が二人に襲いかかってきた。
「きゃぁ」
マリアが思わず麗子に抱きついた。麗子はそんなマリアの腰を抱き寄せた。
二人はピッタリとくっついたまま住宅街を歩き、そのまま夢の森商店街へと入
っていった。
夢の森商店街は特別大きな商店街ではない。しかし平行した裏通りには、『夢
の森シネマ』という、フランス映画などを上映する小さな映画館もある。
アマデウスは、そんな商店街の駅側の入り口近くにあった。
麗子とマリア、二人の歩く1月3日の商店街はまだ閑散としていた。

「麗子様、まだお店やってませんね」
「そうね。どの店もシャッターが降りて……。でもシャッターのしめ飾りが、
なんだかお正月らしいくていいじゃない」
「うんうん、成る程……」
「もう、なぁ~に。何回も頷いたりしてぇ」
麗子がそんなマリアをギュッと抱き寄せた。
やがて商店街の反対側の入り口、駅側の入り口が近づくにつれ、アマデウスの
看板が見え、明かりのついた店内も見えてきた。
「あっ、やっぱりやってる。やってますよ麗子様」
「だから来たんでしょう。もう、マリアったら……」

ドアを開け店内に入ると。日本人離れした顔の良子がにこやかに出迎えた。
「あらっ、いらっしゃいませ。麗子。それに、マ・リ・ア・ちゃん」
そのニッコリと笑った笑顔は、なんとも妖艶と言わざるおえない。
「明けましておめでとうございます。ママさん」
両手を前で合わせ、マリアがペコリと頭を下げた。
「おめでとう。マリアちゃん」
良子のマリアを見るその目は、ねっとりと絡みつくような、そんな目だった。
「それから麗子も、おめでとう」
「おめでとう、良子。なんだかあたしには取ってつけたような言い方ねぇ」
この三人の性癖は同じだが、良子は特にマリアがお気に入りだった。もちろん
麗子とも関係を持っているが、目の前のマリアが可愛くて仕方ないのだ。

マリアは一足先に店の奥まで歩くと、ソファの席に座った。
「よかったわね良子」
「なにが……?」
「お正月からマリアに会えて……」
「そうね。いい歳になりそう」
「あたしはぁ?」
「あらっ、あなただってよ、麗子。こんどゆっくり。ねっ」
「もう、マリアのことしかないクセにぃ」
「わかってるなら聞かないの。ほらっ、マリアちゃん行っちゃったわよ」
麗子は良子に急かされるように、奥のソファ席へと歩いた。
それから三人は一緒にコーヒーを飲み、ひとしきり談笑を楽しんだ。

「それじゃ、マリア、あたし先に帰るから」
「えっ? もうですか」
「あなたはゆっくりしてらっしゃい」
「そうよ。マリアちゃんはゆっくりできるんでしょう」
「えぇ、まぁ、そうですけど……」
麗子が立ち上がった。
「せっかく来たんだから、いいじゃないマリア」
麗子がドアに向かって歩き始めると、見送るように良子はその後ろを歩く。
「それじゃマリアを預けるわね。好きにしなさい。あたしからのお年玉よ」
「まぁ、麗子ったら。あ・り・が・と。好きにさせてもらうわ」
二人は怪しく見つめ合うと、これまた怪しく微笑みあった。

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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
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更新日:日・水・土