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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
花散る午後
2008-01-30 Wed 20:20
11
志帆は奈津子のショーツの股間部分を引っ張り上げ、ソコに鋏を近づけた。
「さぁ、ここを切られたら丸見えねぇ。どうするのぉ?」
「いやぁ、お願いだからやめてぇ。見ないでぇ」
「ふふふっ、だめよ。大きく拡げて奥までよぉ~っく見せてもらうわよぉ」
「いやぁ、そんなことされたら。あたし……」
そして開いた鋏をショーツに入れ、最後の砦を二つに切り裂いていった。
「いやぁ、いやぁ、やめてぇ~切らないでぇ~」
「ふふっ、ほらっ、もう少しよぉ」
しかし奈津子の懇願を断ち切るように、最後の砦は分断された。
「いやぁぁ~」
志帆はただの布と化したショーツをめくりあげた。そこには奈津子のバラの花びらと、その奥の濡れた蜜壺が顔を覗かせていた。志帆は両手でその花びらを摘むと左右に拡げ、光にかざすように覗き込んだ。
「まぁ、いやらしいお花だこと。もう蜜でこんなに濡れ光ってるわぁ。もっとよく見せて、奈津子。あなたのこのお花を……」
「あぁ、言わないで下さい」
志帆は奈津子のバラの花びらを更に拡げると、ソコに顔を近づけて覗いた。
「いっ、いやぁ。そんなに、そんなに見ないでください」
「綺麗なバラの花ねぇ。どれどれ、香りはどうかしらぁ?」
「いやぁ、やめてぇ」
鼻をワザと鳴らしての蜜壺の匂いを嗅ぐ志帆を、奈津子は頭を起こして見た。
その奈津子の目と志帆の目が合った。
「次は味見をさせてもうわよ。奈津子」
志帆は蜜壺に人差し指を差し込んでいった。奈津子の眉間に深い皺が寄った。
「あっ、あぁぁ~。あっあぁ。あぁぁん。だっだめぇ、やめてぇ」
たっぷりと蜜の絡まった指を引き抜き、志帆は奈津子に見えるように舌を伸ばし、そしてゆっくりと指を下から上に舐め上げ蜜を舐め取った。
「んん~とっても美味しいわぁ~。今度は直に舐めてあげる」
いやらしい笑みを浮かべ、志帆は奈津子のバラの花びらを両手で大きく開き、蜜壺に口を押し付けるようにして舌を差し込んだ。
「あぁっ、あぁ~あぁぁ~。だめぇ~」
静かな和室に、奈津子の蜜を啜るジュルジュルと言う音が響いた。舐めては拡げ、拡げては舐め、そして指で熱くヌルつく蜜壺の奥を弄んだ。
「お尻の穴まで丸見えよぉ~。ほらっ、こっちも舐めて上げる」
「ひっ、ひぃぃ~。あっ、あぁぁん」
志帆の柔らかな舌が奈津子のアナルに伸び、その中心をノックした。キュっと窄まるアナルを押し拡げ、志帆はアナル舐めを続けた。指は蜜壺の中を探るように動いている。その動きは、奈津子しか知らないGスポットを1ミリ単位で探っているようだった。やがて指先がソコに近付いていった。
「あぁっ、そっ、そこはだめっ。そこは赦してっ、お願いぃ~」
「んん~、ここぉ。ここなのぉ? ほらっ、ほらほらっ、逝くまで責めてあげましょうねぇ。恥ずかしい顔も声も全部見ててあげるわよぉ」
「いやぁ~、いやぁ。見ないでぇ。あぁっ、だっだめぇ。逝くぅぅ~」
志帆の視線は、千の針となって奈津子の全身に刺さっていくようだった。

そして奈津子は志帆に見届けられながら、上り詰めていった。

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花降る午後
2008-01-27 Sun 11:01
10
黒いパンストを履いた形のいい脚。その太腿にゴルフボール大の穴が空いた。
「ふふっ、後でちゃんと新しいのを買うから、心配しないで」
志帆はそう言いながらスカートを捲り上げ、パンストを少しずつ切っていった。鋏は気まぐれのように大きく小さく、膝を脛をそして足の甲を切り裂き、その度にそこから肌が覗き、左足は黒と白の斑模様になっていった。
「脚も綺麗ね。どこもスベスベしてるわ。ほらっ、こんなに」
志帆はランダムに覗く肌に指を滑らせた。スカートはショーツが丸見えになるほどに捲られている。志帆が鋏を持ったまま、太股の内側の破れ目に指を入れ大きく引き裂くと、太股の内側の肌の大半が露出した。
「あぁぁ~」
奈津子が顔を上げ志帆を見る。志帆は妖艶に微笑みながら奈津子を見つめ返している。志帆の持つ鋏の切っ先が、奈津子の肉豆の上に当てられた。そこから切っ先は中心をゆっくりと滑り降りていく。
「動くとアブナイわよ。奈津子」
奈津子の見つめる志帆の顔。その顔が紅い舌を伸ばし太股に近付いていく。
そしてその生暖かい舌は、膝辺りから脚の付け根に向かってゆっくりと這い昇っていった。
思わず腰が浮き上がる。しかしソコには硬く鋭い鋏の切っ先があった。
「あっ、あぁ、あぁぁ~。いやぁ」
志帆は切っ先を奈津子の中心に当てながら、舌で太股を舐め上げていった。
濡れた舌は唾液の線を光らせながら、奈津子の白い太股を味わっている。
志帆は切り裂かれた部分を舐め尽くすと、今度は固定された右足を切り裂いていった。黒いパンストはみるみるボロ布のようになっていく。
「レイプっぽくなってきたでしょう? さぁ、いよいよココよ」
志帆の指先がパンストの中心を摘み上げ、その部分をわずかに切り裂いた。
その部分は下のショーツの布地を楕円形に映し出した。よく見ればその部分にはシミが広がっている。
「あらあら、奈津子。おつゆがシミを作ってるわよ。どうしたのぉ?」
「いやぁ、見ないでぇ」
「どれどれ、よく見てみましょうねぇ」
志帆は中心の小さな破れ目に指を掛けると、大きく左右に切り裂いた。
「ほぉうらぁ~」
ブチブチと連続音を立てて黒いパンストの中心が割り開かれた。ソコに現れた薄いショーツの下には、奈津子の濡れたバラの蜜壺が息づいている。
ショーツは水色地に、小さな紫色のバラが無数にプリントされていた。
「可愛いショーツがこんなに濡れてるわよ。大きなシミを作ってぇ」
「いやぁ、お願い見ないでぇ。お願い、志帆さん」
「ふふふっ、だめよぉ。こうやって、いたぶっていくのが大好きなの」
志帆の指がショーツをシミの部分を握り、引き絞るように引き上げた。
奈津子の蜜壺の中心に、バラのショーツが力強く食い込んだ。

奈津子の蜜は、ショーツのバラを色濃く染め上げていった。

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花散る午後
2008-01-26 Sat 08:30
9 
「あぁっ、あぁ~」
パンスト越しの愛撫に奈津子の体が ”ビクン” と体が震える。
「ふふっ、敏感なのね。奈津子さんは。虐め甲斐がありそうだわ」
「あぁん、だって……」
「ねぇ、ちょっと立って」
「えっ?」
「これ脱いで」
志帆は奈津子を立たせるとセーターとシャツを脱がせてしまった。
奈津子の下半身は膝上のスカートとパンスト、それとその下のショーツだけに、そして上半身はブラだけになった。
「そこに横になって」
志帆はテーブルの上を片付けると、優しく微笑みながら奈津子を仰向けに横たえた。奈津子の中で淫らな蔓は花を咲かせようとしている。
「手をこうして……」
奈津子の手を水平に広げると、テーブルの脚の所に持っていった。
すると志帆は、花を固定するときに使う針金で奈津子の手首とテーブルの脚を一緒に巻き付けた。
「あっ、なっなに?」
「大丈夫よ、遊びなんだから。それにこの方がイイんじゃない?」
「でっ、でもなんか……。やっぱり……」
「もう、いいからあたしに任せて」
志帆は微笑みながら、反対の手も縛り付けた。
「どう? 両手の自由を失った気分は……。ふふふっ」
両手をテーブルに磔にされた奈津子を見下ろし、満足げに志帆は微笑んだ。
「さぁ、この脚も……」
志帆は奈津子の右足だけをテーブルの横から降ろし、針金で固定した。ちょうどテーブルの縁で膝が曲がり、針金が足首にテーブルの脚ごと巻き付いている状態だった。左足は自由になっている。
そして鋏を右手に持つと、奈津子の顔に近づけた。
「さぁ、レイプごっこよ。あなたはあたしに犯されるの。嫌がるあなたをジワジワと虐めながらね。相手は鋏を持っていて抵抗も出来ない。勿論、誰も助けに来ない。どう? こんなシチュエ-ションは?」
「えっ、でも……」
「大丈夫よ。本当に犯されるわけじゃなし、女同士なんだから。ねっ」
「ええっ、じゃ、ちょっとだけ……」
「そうよ。楽しみましょう。ねっ? 奈津子さん。ううん、奈津子」
「あぁ、でも恥ずかしぃ。女の人に見られるなんて」
「それがいいんでしょう? 本当は……。体中よぉ~っく見てあげる」
「あぁ、そんなっ、志帆さん」
志帆は手にした鋏を奈津子の左の太股に近づけた。左脚は自由だがそれがかえってもどかしかった。
「動くとアブナイわよぉ。ほらぁ」
志帆はパンストを摘み上げると鋏をわずかに開き、黒いパンストを切った。
パンストにゴルフボール大の穴が空き、奈津子の太股が白く浮き上がった。

志帆に握られた鋏は、獲物を狙うようにその嘴を銀色に輝かせていた。

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花散る午後
2008-01-23 Wed 20:19

志帆は倒れてくる奈津子に対して体を直角に向け、自分の膝の上に奈津子の上半身を受け止めた。
「あっ、あたし……あたし……」
「いいのよ。奈津子さん。楽にして……ねっ」
奈津子の顔に志帆の顔が重なっていく。見つめ合う瞳はどちらともなく閉じられ、触れ合った唇の温度は2人の間で溶け合い、やがて一つになっていった。
今や淫らな蔓は、奈津子の体を繭のように覆っていた。
志帆の片手が奈津子の胸をセーターの上から優しく包んだ。
奈津子の何処かに残っていた理性が、小声で弱々しく抵抗した。
「あぁ~、そんなぁ……だっ、だめですぅ~……そんなこと……あぁぁん」
「奈津子さん……」
志帆の手は奈津子のセーターに潜り込み、その大きな胸に直に触れた。
「あっ、あぁぁ」
「あぁ、柔らかぁ~い。大きなオッパイね」
志帆の指がセーターの中で柔らかな肉を押し潰すようにし、ブラとの間に出来た隙間から滑り込み、奈津子の赤い実を指先に挟んだ。
「あぁぁん。あっ、あぁっ、だっ、だめですぅ」
「んん? こんなにコリコリして、気持ちイイんでしょう?」
「そんなっ、あぁぁ、そんなぁ……、あぁ、あぁ、あぁぁ~ん。だめぇ~」
志帆はセーターを腰から捲り上げ、奈津子のブラをセーターごと首の方に押し上げると、白い胸が震えながら服の下から ”プルン” と飛び出した。
「ピンクで可愛い乳首」
志帆はその紅い実に唇を近づけ口の中に含むと、チロチロと舌先で弄んだ。
「あっ、あぁっ、ああぁ~ん。あぁ~ん。んっ、んっ、あぁぁん」
「あぁ、暖かくて柔らかいわぁ~」
志帆はもう1度しっかりとセーターを押し上げながら、奈津子の紅い実にしゃぶり付いた。熟女の柔らかな舌先は、幅を広げては紅い実の回りのピンク色の輪をネットリと舐め回し、先を尖らせてはその実を嬲り回した。
「どう? 感じるかしら? 奈津子さん」
「あぁ~かっ感じるぅ。あぁぁん、いいぃ。あぁん。んっ、んっ、あぁん」
志帆の片手が奈津子の腰に伸び、スカートの横のフックを器用に外しチャックを降ろした。そのままスカートを降ろし両脚から抜いてしまった。
奈津子の下半身は、パンストとショーツ姿になってしまった。
「あぁ、そんなっ。見ないで、見ないで。お願い見ないでぇ……」
「恥ずかしいの? ねぇ、あなた、もしかしたら見られることに興奮するんじゃない? そうでしょう。恥ずかしく堪らないのに、ソコを見られちゃう。そんな感じが好きなんでしょう」
「そっ、そんなこと……」
「ふふふっ、いいのよ、隠さないでも。それにレイプ願望も強そうねぇ」
「そんなっ、そんなこと……あたしは……」
「いいわよ。そうしてあげる。あたしは逆に虐めるのが大好きなの。試しにやってみない?」

そう言いながら、志帆の指先が奈津子のパンストの真ん中をなぞり上げた。

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花散る午後
2008-01-20 Sun 13:24

もっと見られたい。でも恥ずかしい。触って欲しい。でもそんなこと。
奈津子の理性を押しのけて、淫らな種が双葉を出していく。
「羨ましいわ、こんな綺麗な肌。川村さんお幾つだったかしら?」
「去年三十路になりました」
「あらそう。まだ若いじゃない。あたしは今年四十路になっちゃうの。もうホントに早いんだからぁ~……」
奈津子の首筋に熱い溜息が掛かった。双葉が少しづつ大きくなっていく。
「三十代なんてアッというまよ。気をつけないと」
「そうなんですか?」
「見て、あたしなんてこんなよぉ」
志帆が奈津子の後から腕を伸ばし、和服を捲り上げた。その白い滑らかな腕は、奈津子にはとても綺麗に見えた。
「お綺麗じゃないですか」
「そんなことないわよぉ。あなたと比べたら……」
志帆は奈津子の腕の横に自分の腕を並べるように合わせた。
「ほら、違うでしょ?」
「そんなこと……」
奈津子は志帆の腕を手の甲から肘まで撫で上げた。それはスベスベとして吸い付くような柔らかさを持っていた。
その感触に淫らな種から伸びた双葉は蔓を伸ばし、新たな葉を付けていった。
すると志帆は腕を返し掌を上にした。
「こっちは? あなたと比べてどう?」
奈津子は言われるまま、志帆の腕の内側に手を這わせた。
「全然お綺麗ですよ」
「そう? 奈津子さんは?」
奈津子の耳元に口を寄せ、志帆は囁くように小声で言った。そして奈津子の腕に指を這わせた。耳に志帆の吐息の温度を感じる。
「ホントに綺麗。こんなにスベスベで……こっちも触らせて」
志帆は指先を立てるようにして、奈津子の腕の内側を優しく触った。腕の上を往復する五本の指先が、奈津子の官能を掻き立てていく。
淫らな蔓は奈津子の心の淫靡なヒダに絡みつき、理性を犯していった。
「奈津子さんのコロン、とっても良い香りね」
志帆が奈津子の首筋に鼻を近づけた。吐息の温度が上がったと思った瞬間、志帆の唇が奈津子の首筋にふれた。
「あっ、そっ、そんな……」
「んん? どうしたの? 鳥肌が立ってるわよぉ。ほらっ、こんなに」
(あぁ、見ないで、見ないでぇ。そんなに見られたら、あたしおかしく……)
淫らな蔓はついに奈津子の脳髄にまで入り込み、奈津子を完全に支配してしまった。
(同性が、女性があたしをこんな淫らな気持ちにさせるなんて……)
奈津子の体から力が抜けていった。体はそのまま後の志帆にもたれ掛かるように倒れていった。

志帆の唇がゆっくりと歪むように、その形を変えていった。

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花散る午後
2008-01-19 Sat 10:32

水密流の師範、花村志帆の気配を背中に感じ奈津子は振り向いた。
「あら、どうぞお座りになって」
「はい。失礼します」
奈津子はダウンを畳の上に置いた。ダウンの下は白いセーターで、首元から青いシャツの襟が覗いている。大きな胸から腰にかけてのくびれたラインが際立ち、膝上のスカートから黒いパンストの脚が綺麗なラインを見せていた。
奈津子が座布団に正座をすると、その前に湯気の立ちのぼる湯飲みと和菓子が置かれた。奈津子とテーブルを挟むように志帆が座った。
「初めまして、川村奈津子です」
「どうも始めまして。ここの師範をしております、花村志帆です。川村さんは生け花は初めてですの?」
向かい合った志帆の目がネットリと奈津子を見た。その視線に奈津子はただならぬ温度を感じ取った。
「はい。まったく経験は……」
「そうですか。今日はお稽古日ではないのでが、良ければ少し生けてみませんか? ちょうどいいお花がありますから」
「えっ、でも、やるといっても……」
「大丈夫ですよ。基本的なことだけをするだけですから」
「そうですか。それなら、やってみようかしら」
そして奈津子の前に花器や道具、そして花が用意された。
最初に教わったのは花の切り方だった。志帆は奈津子に花と鋏を持たせると、奈津子の後ろに回った。
「茎の対して直角に切るようにして下さいね。斜めに切ると剣山に刺したときにグラグラしますから」
そう言いながら奈津子の両手を後から握り、花とハサミの角度を合わせた。柔らかく長い志帆の指が、奈津子の手を包み込んでいる。
「はい」
「これくらい太い茎だと、もう少し鋏の根元で切るようにしないと……」
志帆は奈津子の後でしゃがむと、顔を奈津子の首筋に近づけた。そして奈津子の手を握ったまま、その手を胸元に引きつけた。
「切る位置は生ける器によって変わるんだけど……」
志帆の手が鋏の位置を変える度に、奈津子の白いセーターの膨らみを擦り、説明する言葉は熱い吐息となって首筋に掛かった。
「セーターの袖を捲りましょうか。白いから汚れるといけないでしょう」
「あっ、そうですね」
奈津子が白いセーターを肘まで捲り上げると、艶のある滑らかな腕が現れた。
「あらっ、綺麗な腕ねぇ。きめ細かな肌で、スベスベなんでしょうねぇ」
「いえっ、そんな。あたしなんて」
「どうして? こんなに綺麗なのに。ほらっ、やっぱりスベスベじゃない」
(あぁ、見られている。同性のこの人に)
奈津子の中で、仮面の女たちに犯され、恥ずかしいところを見られた、あのホテルでの妄想が甦った。

奈津子の中で、あの淫らな種が芽を出そうとしていた。

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花散る午後
2008-01-16 Wed 20:06

「アマデウス」でタウン誌をもらった数日後、奈津子は自宅でそのタウン誌「夢の森の仲間たち」を広げた。趣味のサークル欄の所に赤い丸がしてある。そこを見ながら携帯のボタンを押した。
「はい。花村でございます」
「あのう、わたくし川村と申しますが……」
奈津子はこのタウン誌を見て連絡をしたこと。そして生け花を習ってみたいことを先方に伝えた。
「そうですか、是非1度いらしてみて下さい。見学も出来ますから」
「はい。そうですか。それでは明日の午後に……よろしくお願いします」
奈津子は日取りを決めると携帯を切った。何か新しいことが起こる予感がした。新しい友達が出来るだけでも良いではないか。
そして当日、膝上のスカートに黒いパンスト、ベージュのロングコートの首に白いマフラーをフワリと巻いて、奈津子は水密流の師範「花村志帆」の家に向かった。

その家は典型的な和風建築だった。白い外壁の上には小さな瓦があり、中を見ることは出来ないが、壁よりも伸びた松葉の緑が白い壁によく映えていた。
正面に回ると、まるで天守閣のような家の造りがよく分かった。
太い柱で作られた門には大きな引き戸があり、柱に取り付けられたインターホンだけが、内と外との唯一の接点のように感じられた。
奈津子はそのインターホンを押した。
中から鍵の開く音がして、大きな引き戸が開けられた。
中から和服姿の女性が現れた。年の頃は30代の後半位だろうか。普段から和服を着ているのだろう。とってつけたような真新しさはそこにはなかった。
「初めまして、川村奈津子です」
「どうぞ、お待ちしていました」
そう言って彼女は奈津子を招き入れると、再び門に鍵をした。
彼女の案内で奈津子は庭伝いに廊下を歩き、10畳程の部屋に通された。
部屋からは庭の池に泳ぐ錦鯉やその回りに植えられた松、紅い実を付けた千両などが見て取れた。全てがバランスよく配置されたそれは、ちょっとした庭園といった趣を持っていた。
目を室内に戻すと、部屋の中央には木目調の低いテーブルが置かれ、天井はやや高く、隣の部屋との境には柱が1本あり、その上に太い鴨居が横たわっていた。柱の両側の襖は閉まっており、隣の部屋を窺い知ることは出来なかった。
部屋には床の間があり、そこに掛かっている掛け軸は、何でも名のある書道家の手による物らしかった。
しかし奈津子の目を一番引いた物は、その掛け軸の前に置かれた、生け花だった。備前焼のような茶色い壺から数本の茎が伸び、放射状に広がって大きな葉を背景に、紅い花と白い花が絶妙なバランスを保って生けられていた。
(あたしもこんな風に生けられるようになるかしら?)
奈津子がそんなことを思っているとき、この教室の師範「花村志帆」が、僅かな衣擦れの音をさせて部屋に入ってきた。

花村志帆の後で襖が音もなく閉められた。

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花散る午後
2008-01-13 Sun 13:17

翌日、奈津子は雪化粧を施した街から、ここ「夢の森駅」に降り立った。
奈津子は茜色に染まった空を見上げながら西口に出た。
まだ正月休み中のこの街に人影はまばらで、薄紫色のダウンに水色のマフラーを巻いた奈津子に、冷たい北風が吹き付けた。
見慣れた街並みを眺めながらターミナルを歩き、幹線道路を渡ると商店街に向かった。商店街には旅行に行くときにはなかった、正月の飾り付けが目立っている。重い旅行カバンとお土産の入った紙袋を両手に持ち、奈津子は寒さに肩をすくめながら商店街の入口近くのカフェに入った。
カフェ「アマデウス」は奈津子が時折利用する店だった。店の入口の張り紙によると、大晦日と元旦意外は営業をしているらしかった。
店内に入った奈津子を暖かな空気が取り囲む。奈津子は通りの見える壁際の席に座った。
「いらっしゃいませ」
この季節にミニスカートから綺麗な脚を覗かせた、ボーイッシュな髪型をした女の子が奈津子の席に水を持ってきた。
「ええっと、ブレンドください」
「はい、ブレンドですね。少々お待ちください……ママ、ブレンドでぇ~す」
そう言いながら、彼女は奥の厨房に姿を消した。
暫くすると彼女がトレイにコーヒーカップを乗せてやって来た。
「お待たせしました。あとコレ、よろしかったらどうぞ」
そう言って彼女は、二つ折りの広告のような薄緑色の紙を置いた。
「ありがとう」
「どうぞ、ごゆっくり」
置かれた紙に目をやると、「夢の森の仲間たち」とタイトルがあった。
それはこの街を紹介するフリーペーパーのタウン誌のようなもので、公共機関や商店街の店の紹介、趣味のサークルなどが載っている。
奈津子はコーヒーカップに口を付けながらそのタウン誌に目を通した。
夢の森病院の診療予定、夢の森シネマの上映案内、そしてこの商店街の年末年始のお買い得情報。勿論この店「アマデウス」の紹介も載っていた。
そんな中で、趣味のサークルの欄に奈津子の目が止まった。

  生け花教室『水密流』初心者歓迎。
 何か新しいことを始めようと思っているあなた。
 美しい花に囲まれて、素敵な生け花を始めませんか。
 人数も少人数で、女性だけのとてもアットホームな教室です。

その下には教室の日程や料金などが明記されている。それによると何処かのスペースを借りて教室を開いているのではなく、どうやら個人の家でやっている教室のようだった。その場所も奈津子の家から通いやすい所にあった。
(ここ、行ってみようかしら?)
そう思いながら、奈津子はもう一度コーヒーカップに口を付けた。

香しいコーヒーの香りが奈津子の鼻孔を擽った。

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花散る午後
2008-01-12 Sat 12:12

仮面の女達に押さえ込まれたまま、奈津子の体は逝く寸前まで追い込まれていた。仮面の下の彼女たちの目は、奈津子のその瞬間の顔を見逃すまいと、熱くその顔を見つめている。
1人の女が奈津子のバラの蜜壺に指を2本揃えて入れると、蜜壺は一際強く女の指を締め付けた。それを感じ取って女の口がニヤリと歪む。
両脚を持った2人の女が脚を思いきり大きく拡げた。2人は奈津子の体の脇にそれぞれ移動すると、奈津子の脚を両手で抱え、自分の胸の方に引きつけるように抱え持った。
拡がりきった奈津子の股間に女たちが群がってきた。
(いやぁ、やめてぇ~。見ないでぇ)

ホテルのベッドの上で、奈津子の右手の指は快感を長引かせるようにGスポットを刺激していた。全身を走る快感にいつしか四つん這いになり、左手の指をバラの蜜で濡らすと背中に回し、その指をアナルに埋めていった。
逝きそうになっては刺激を緩め、妄想の中で犯される自分を楽しんでいた。

仮面の女たちは奈津子の股間の前に集まると、思い思いに手を伸ばし、バラの蜜壺や肉豆、そしてアナルを嬲りだした。女たちの指は奈津子の蜜に濡れ、ヌラヌラとライトの光を反射した。奈津子のバラ花びらはしっかりと拡げられ、ソコに入れられた指先はGスポットをじっくりと責め始めた。
(あぁっ、そこはっ、そこはだめぇ。そこはっ、あぁ、だっ、だめぇぇ~)
そして別の女の指がアナルに深々と差し込まれた。女は指先を曲げ、手首を回して奈津子のアナルの奥を掻き回した。
(ひぃぃ~、いやぁぁ~やめてぇ、お願いぃ~。やめてぇ~あぁ、だめぇ~)
また別の女が肉豆の皮を剥き上げ、無防備になった肉豆を真っ赤に塗られた爪の先で、カリカリと絶妙な力加減で引っ掻き始めた。
(あぁぁ~だめぇ。助けてぇ。お願いぃ、助けてぇ。あぁ、あぁ、逝くぅ~)
奈津子が指を締め付け始めると、女たちは刺激を緩め生殺しを楽しんでいる。
(あぁぁ~いやぁ。ここまでして生殺しはいやぁ。お願い、逝かせてぇ~)

四つん這いになった奈津子の指はいよいよ激しさを増していった。
枕に頭を乗せ、強烈な快感に突き上げた尻を打ち振るわせている。
右手は前からバラの蜜壺に入れられ、指先でGスポットを責めながら肉豆を擦り上げ、左手は後からアナルに入れられている。バラの蜜壺からは、蜜が光る糸を引いてバスローブに滴り落ちていた。
そしてついに、堪えきれなくなった奈津子はその瞬間を迎えた。体が硬直したように引きつり、強烈な快感に包まれながら落下するように横たわった。

女たちの冷たい視線の中で奈津子はその時を迎えた。その瞬間の顔を見られ、その声を聞かれ、強烈に締め付ける肉壁は、体に差し込まれた指にその感触を伝えた。やがて女たちの姿は霧散するように消えていった。

静かに目を開けた奈津子の目に、照明に照らされた白い天井が映っていた。

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花散る午後
2008-01-10 Thu 19:11

奈津子はいつしかバスローブから両腕を抜き、左手は胸の紅い実を、そして右手の2本の指はバラの蜜壺に深々と入れられ、その蜜を掻き出すように動いている。そして指先は、自分自身しか知らないGスポットを探り当て、ジワジワと刺激していった。熱いバラの蜜がネットリと指に絡みつく。
「はぁぁっ、あっ、いっいいぃ~。あぁ、あぁぁ。あっあっあぁぁ~」

仮面の女たちに囲まれ、奈津子は羞恥の極みにあった。
こんなに明るい部屋で同性に見られることの恥ずかしさ。おそらく彼女達は自分自身のものと比べているに違いない。その形、色、大きさ。そして彼女たちはその濡れ具合と感度を確かめに掛かった。
一人の女が奈津子のバラの花びらを拡げたまま押さえ、ソコに別の女の指がゆっくりと入ってきた。
(ああぁっ、いやぁ。やめてぇ)
しかし女は微笑みながら指を根元まで入れると、中でくねらせながらその感触を味わっている。別の女は胸の紅い実に顔を近づけ、真っ赤な唇からヌメヌメと光る舌を伸ばし、今にも舐めようとしている。また別の女は奈津子の顔を両手で挟みつけると、その唇に自分の真っ赤な唇を寄せていった。
(いやぁ、いやぁ、やめてぇ、お願いぃ。やめてぇ)
悶える奈津子を余所に、また別の女が反対の胸にしゃぶりついた。口の中で紅い実を転がし、吸い上げては舌先で弄んでいる。

奈津子は完全に右の指先にGスポットを捉えた。左の指先で肉豆の皮を剥き、丸裸になった肉豆をそのまま指先に挟んだ。左の指先で肉豆を固定しておいて、右の指先で快感スポットを擦りながら、そのまま飛び出した肉豆を擦り上げた。同時に2ヶ所から快感の波紋が生まれ、共鳴しながら全身に広がっていった。

奈津子の体に女たちが絡みついた。舌で全身を舐め回しながら、指先で愛撫を繰り返している。足首の戒めが解かれると、2人の女に両膝の裏に腕を入れられ、それぞれ脚を拡げながら持ち上げられた。別の女が舌を伸ばし、バラの蜜を音を立てて啜り上げた。脚を持ち上げた女が手を伸ばして肉豆を剥き上げる。すると蜜を啜っていた女が肉豆を舌先で嬲りだした。奈津子の口には柔らかな舌が入り込み、ネットリと舌に絡みついてくる。また別の女は奈津子の脇の下をネットリと舐め上げ、ブルブルと震える腕を押さえ付けながら舌先でチロチロと擽り続けた。
(あぁ、いやぁ、やめてぇ。だめぇ、だめぇ、いやぁぁ~)
別の女が奈津子のアナルを指先で押し広げみんなの前に晒すと、他の女の目がアナルに注がれた。
(いやぁ、見ないでぇ。いやぁ、いやよぉ。やめてぇお願いぃ~見ないでぇ)

奈津子の全身が強ばり、ベッドの上でその時を迎えつつあった。

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花散る午後
2008-01-06 Sun 11:20

              散る午後



プロローグ
奈津子はシャワーを止めるとバスルームのドアを開けた。
空調の効いた部屋に白い霧が広がり消えていく。濡れた体のまま白いバスローブを羽織ると、髪を拭きながらバスルームを出た。
ライトブラウンの壁に、スタンドの間接照明が万華鏡のような陰を作っている。部屋にはシングルベッドが1つ置かれ、皺1つないシーツから大きな枕が顔を覗かせている。ベッドのサイドテーブルには、旅行パンフレットとルームキーがあり、その手前の床には旅行カバンが無造作に置かれている。
奈津子は生乾きの髪に手をやりながら、藍色に光る窓辺に歩み寄ると、30階からの夜景を見下ろした。眼下には小雪の舞う夜景の海が広がっている。
「あの街に戻ったら、何か新しいことを始めようかしら……」
夜景の上に映る自分の顔を見つめ、奈津子は小さな溜息を1つ吐いた。


2年前に夫を亡くし、未亡人となった奈津子は年末の休みを使い、この北国のホテルに宿泊していた。去年もこのホテルの同じ部屋で新年を迎えた。
子供がいないのが幸いし、勝手気ままな一人旅が出来る奈津子だったが、三十路を迎えた女の一抹の寂しさは拭いきれなかった。

奈津子はバスローブのままシーツの上に体を投げ出した。目をつぶると、旅の疲れがベッドに吸い込まれていくように体の力が抜けていく。
大きく深呼吸をすると、柔らかなバスローブが胸の紅い実を優しく擦った。
誰もいない静かなこの部屋に、奈津子の吐息だけが小さく繰り返された。
深呼吸をする度に、意識が胸の紅い実に集中していく。
奈津子の中に熱い小さな塊が生まれた。それは少しずつ大きくなる淫らな妄想の種だった。
バスローブの中に片手を入れ、乳房をゆっくりと揉んでみる。指の間に紅い実を挟むと、それはコリコリと硬くなっていった。バスローブの帯を解き胸をはだけると、両手で乳房を揉み始めた。そして二つの紅い実を両手の指先で挟んだ時、淫らな種が妄想という名の芽を出した。

奈津子は暗闇の中で、一糸纏わぬ姿で大きなベッドに横たえられていた。
大きく引き延ばされた四肢は縛られ動くことは出来ない。特に両脚は大きく拡げられている。
突然強いライトが奈津子の向かって照らされた。その眩しさの向こう側に、シルエットになった4~5人の人影が見える。そのシルエットはくっきりと女の体の曲線を映し出していた。

奈津子の右手が胸から腹を滑り柔らかな茂みに掛かった。手は更に進み、指先がすでに濡れたバラの花びらに触れると、感電したように体が波打った。
「あぁ~、あっ、あぁぁん」
指先がバラの花びらを開き、その中に滑り込んでいった。

数人の女たちは目だけを隠す仮面を付けていた。その仮面は蝶の羽を模したもので、一人一人その模様や色は違っている。仮面の女たちは奈津子を取り囲むように立つと、その体を舐めるように見つめた。強いライトに照らされた体は陰一つ出来ていない。
(いやっ、見ないで。見ないで。恥ずかしい。見ないでぇ)
しかし女たちは黙って奈津子の体を見下ろしている。一人の女が奈津子の股間に手を伸ばすと、バラの花びらを大きく拡げた。
(いやぁ~、やめてぇ~)
その拡げられた花びらを他の女たちが覗き込んでいる。真っ赤に塗られた唇がつり上がり、仮面の下の目は冷静にソコを凝視している。

奈津子の指はバラの蜜壺の中で、淫靡な音を立て始めていた。

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蛍の言の葉
2008-01-01 Tue 20:25
         あけましておめでとうございます。
          今年もよろしくお願いします。


2008年、お正月。皆さんいかがお過ごしですか?
親戚中が集まって賑やかなお正月。食べ過ぎ飲み過ぎでもう既に寝正月の方。
TVやDVDを見まくっている方。
皆さんそれぞれの過ごされ方をされていることと思います。

わたし蛍月はと言えば、暇にかまけてショートストーリーを書いてみました。
過去の登場人物達が「アマデウス」に一同に会します。
それぞれ面識のある者無い者、過去の設定はそのままです。中には初めてこの店を訪れる者もいます。
過去のストーリーを知らない方も楽しめるようになっています。

因みにエロはありません。キワドイ会話くらいです。
なぁ~んだ! と思う方もいると思います。でも、そんなの関係……♪
いえいえそうではなく、こういうの、書いてみたかったんです。
一度こういうのを書いてみたかった……。

もしよろしければ、暇つぶし程度に我が儘にお付き合いください。

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       * A Happy New Year *

             2008

           『AMADEUS』
        ー SPECIAL STORY ー



夢の森駅の西口を出て、バスターミナルを迂回するように歩くと大きな幹線道路にぶつかる。その幹線道路を渡った所にある商店街。
その入口に、カフェ『アマデウス』はあった。

2008年 1月2日 AM 9:00
『アマデウス』のドアが開き、ピンクのロールカーテンが巻き上げられ、大きなガラス張りの壁から新年の光が燦々と店内に差し込んだ。
この店のママ、加納良子はエアコンのスイッチを入れた。温かな風が冷え切った店内を生き返らせるように暖めていく。
「おめでとうございまぁ~す。ママ」
ミニスカートから綺麗な脚を覗かせたボーイッシュな女子大生、響子の元気な声が店内に響いた。この店でバイトを始めてもう2年目になろうとしている。
「あらっ、おめでとう。響子ちゃん。今年もよろしくお願いします」
「今年もよろしくお願いします」
綺麗な脚を揃えてペコリと響子が頭を下げた。
「ママ、今年でとうとう四十路ですね」
「あら、そうだったかしら? 忘れちゃったわぁ」
ママは日本人離れした顔を天井に向けて惚けて見せた。2人は笑いながら厨房へ行くと抱き合い舌を絡ませた。やがて二つの唇が糸を引きながら離れた。
「今年もよろしく……ねっ、響子ちゃん」
「こちらこそ、ママ」
2人の濡れた瞳が熱く見つめ合った。

2008年、アマデウスの最初の客はマリアだった。
マリアは西口の住宅地にある氷見川家の屋敷に、メイドとして働いている。
今日はそこ女主人、麗子も一緒だった。
マリアは白いダウン、麗子は毛皮のコートを着ている。
ドアを開けたマリアを見つけ、響子が満面の笑みで駆け寄った。
「マリア、おめでとう。メールで年賀状出しといたよ」
「おめでとう、響子。あたしはちゃんと年賀状書いたよ。届いた?」
「うん、届いてた。可愛いネズミの絵だね、あれ。でもピンクはどうかなぁ」
2人の会話を余所に麗子は店の奥の隅のテーブルへ歩いていった。
「あっ、麗子様。あっちの席にしましょう」
「ふふっ、いいわよ。いつもそこに座ってるいるの? マリア」
「はい。表がよく見えるし」
「もう、子供みたいなコト言って」
2人は席に付くとブルーマウンテンを注文した。すると席に着いたマリアが何かモジモジし始めた。
「どうしたの? マリア。トイレでも行きたいの?」
「いえっ、昨夜麗子様に責められたアナルがちょっと」
「あらっ、あのオモチャ、ちょっと太かったかしら? 大丈夫? 今夜は秘書の沙樹も呼んでいるのよ」
「本当ですか? 沙樹さん久しぶりですね」
「そうねぇ、今夜は沙樹と2人でじっくりと虐めてあげましょうね。マリア」
「もう、麗子様。こんな所で恥ずかしいですよ」
そこへ、コーヒーを運んだ来た響子が、2人の前にカップを置いた。
新たに3人の女性がドアを開けて入ってきた。
「いらっしゃいませ。……じゃ、またね。マリア」
「うん。がんばってね響子」

3人は奥の隅のテーブルに着いた。
そのうちの一人の顔に、響子はどこか見覚えがあった。
(そうだっ、思い出した。ここで夢の森病院への道を聞いた人だ)
「いらっしゃいませ」
テーブルの傍に立つと、消毒液の匂いが仄かに漂った。
「ブレンドを3つ」
縁なしメガネをかけた、栗毛色の長い髪の似合う女性が注文をした。
見覚えのある女性と響子の目が合った。
「あらっ、お久しぶり。あの時はありがとう。ごめんなさい、何も連絡しないで。……せっかく教えて貰ったのに。あら、おめでとうが先だったかしら?」
「あっ、おめでとうございます。そんな、とんでもないです」
「あたし今、あの病院に勤めているんです」
「あっ、そうなんですか?」
「あらっ、ゆかり。お知り合い?」
縁なしメガネの女性が、たばこに火を付けながら言った。
「ええっ、真弓院長。前にちょっとここで話したことがあって」
「ブレンドを3つですね。少々お待ちください」
響子は厨房に消えていった。
「そうなの。あたしもここにはたまに来るけど、ふぅ~ん。ところで御堂さん。バイブはきちんと入っているかしら? ア・ナ・ル・に」
「はい、院長」
「いくらオムツをしているからって、ここじゃ出せないわよねぇ御堂さん」
ゆかりがそう言いながらリモコンのスイッチを見せた。
「スイッチを入れてあげてゆかり。タップリ浣腸してあるから」
「はい、院長」
ゆかりが御堂を見ながらスイッチを入れた。
「あっ、あぅぅ~。くっくぅぅ~……」
強烈な排泄感が御堂の下腹に襲いかかった。御堂の顔に脂汗が滲み始める。
「お待たせしました。ブレンドで……す。あのぉ、そちらの方、大丈夫ですか? 何か体の具合でも……?」
「ううん、大丈夫よ。ちょっと疲れてるみたい。彼女婦長だから」
「そうなんですか。それならいいんですけど。どうぞごゆっくり」

厨房に引き返す響子は、2人連れの若い女性とすれ違った。
「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」
「どこにする? 沙也加」
「どこでも、……あらっ? あれ院長と婦長だ。それに新しく来た経理の人も。珍しい組み合わせねぇ。あたしちょっと挨拶してくる」
そう言うと、近藤沙也加は院長の座るテーブルに向かった。
「明けましておめでとうございます。院長、婦長、それにえぇ~っと」
「渡辺ゆかりです。おめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
「おめでとう」
院長が軽く会釈をした。
「おめでとう、近藤さん。今年もよろしくね」
「はい、婦長。婦長、何かお加減でも悪いんですか?」
「大丈夫よ。ちょっと疲れてるだけだから。あちらは? お友達?」
「はい、あたしが初めて担当した、森尾千鶴さんです」
「あぁ、あの大腿骨骨折で入院してた……まぁ、そうなの」
「えぇ、もうすっかり歩けるようになったんですよ」
明るい笑顔で沙也加が千鶴を振り返りながら言った。
「近藤さん、あたし達ちょっと打ち合わせがあるから……」
「はい。すみません。それでは失礼します」
沙也加は千鶴の座った席に向かった。
「何だって? 婦長さん」
「打ち合わせだって。お正月から」
「ふぅ~ん。大変ねぇ。ねぇねぇ、それよっか初詣混むかなぁ?」
「たぶんねぇ。混むと思うよぉ、毎年混むからぁ」
頃合いを見計らって響子がテーブルにやって来た。
「いらっしゃいませ」
「えぇ~とっ、あたしはグレープフルーツジュース。あたしはストロベリーヨーグルトジュース」
「はい。少々お待ちください」

2人にジュースを運んだ響子の目に、よく似た姉妹のような2人の女性が映った。1人は首から1眼レフを下げている。
2人はマリアと麗子の座る近く、明るいガラス張りの窓際に座った。
「いらっしゃいませ」
「ブレンド2つと、ケーキ。えぇ~とっ、これとこれ、お願いします」
一眼レフをテーブルの横に置き、メニューを指差しながら言った。
「はい、少々お待ちください」
「ホントに久しぶりね、璃緒」
「うん。もうすっかり証券会社のOLだね。詩織お姉ちゃん」
「そう? このままお局にはなりたくないわぁ。ねぇねぇ璃緒、さっきの夏休みの話だけどさぁ、もう1度聞かせて」
「だからさ、天人沢っていう秘湯の地に行ったでしょ? そこであった人がどうやら……らしいのよ」
「本当? 信じられない。それでアンタ平気なわけ?」
「全然。今年も行くよ。約束だもん」
「へぇ~、意外と度胸座ってんのねぇ」
「詩織お姉ちゃんだって、人間消失でしょう」
「うん、まぁ、消失って言ったら消失だけど……」
「そこの映画館で映画を見てぇ、この商店街を歩いてぇ、この店に入った2人の女性が消えた……。ミステリーよねぇ、それって。水森家はそういう運命なのかしら、姉妹そろって不思議な体験して」
「何言ってんのよ。璃緒」
そこに響子がトレイにコーヒーとケーキとを載せてやって来た。
「お待ちどおさまでしたぁ。ブレンドとケーキです」
「わぁ~、美味しそう。いただきまぁ~す」
「ちょっと待った。お姉ちゃん」
「何よ、璃緒」
「ちょっと待って、写真撮るから」
「ちゃんと写るといいんだけど。もしかしたら……」
「そんなわけないでしょ。大丈夫よ」

響子が姉妹にケーキとコーヒーを運びに行った時、厨房ではママがトースト焼いていた。香ばしい香りが店内にも漂い出ていた。
その時、厨房に声をかけてきた人間がいた。
「おめでとうございまぁ~す。ママ、響子」
「あらぁ、明日香ちゃん。おめでとう。今年もよろしくね」
「はい。よろしくお願いします。あれぇ? 響子は?」
「今、ケーキとコーヒーを運んでいったところよ」
「そうですか」
明日香は首を伸ばして店内を覗き込んだ。そんな明日香にママが声をかけた。
「明日香ちゃん。ちょっとこっち来て」
「何ですかぁ?」
ママは明日香を自分の傍らに呼ぶと、その耳に口を寄せて囁いた。
「ねぇ、今夜、ウチに来ない? 」
「えっ? でもぉ」
「どうせ1人で部屋にいても暇でしょ。いらっしゃいよ」
「ええっ、いいですけど、響子は? いいんですかぁ?」
「響子ちゃんには内緒。ねっ? いいでしょ?」
「えへっ、じゃ、そういうことで……お邪魔しちゃおうかなぁ」
明日香が可愛らしく舌を出して微笑んだ。その顔はまるで、悪戯好きな小悪魔のようにママの目には映った。
「約束よ。今夜、お店は早めに閉めるから。8時頃に来て。この前は台風だったのよね。でも今夜はゆっくり出来るわよ。タップリ朝まで……ねっ」
「わかりました。なんだかドキドキしてきちゃった。あたし」
その時響子が、空のトレイを片手に持って厨房に戻ってきた。
「あっ、響子」
「あれっ? 明日香ぁ、来てたのぉ? おめでとう。今年もよろしく」
「おめでとう響子。今年もよろしくね」
その光景をママが笑顔で見守っていた。
「あれっ? ママ。やにニコニコしちゃって、何かイイコトでもあったの?」
「ううぅん。別に何もないわよ。ねっ、明日香ちゃん」
「うん。別に何も、ねっ、ママ」
「何だか妖しいわねぇ~この2人。まっ、別にいいけどね」
「あらっ、お客さんよ。響子ちゃん」
厨房から2人の人影が僅かに見えた。
「あっ、いらっしゃいませぇ」
背を向けて厨房を出て行く響子を見送りながら、ママと明日香はいウインクを交わしていた。

グレーの制服姿のシスターが店内に立ちつくしていた。何処に座ろうか迷っているらしい。彼女の後には大人しそうな女性が立っている。
そこへ響子が厨房から飛び出してきた。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ」
「ありがとう。それでは、あそこにしましょうか春奈さん」
「はい、わたしはどこでも……」
シスターは観葉植物のある、壁際の席に座った。
「ブレンドでいいですか春奈さん」
「はい」
「それではブレンドを2つお願いします」
「はい、ブレンド2つですね。少々お待ちください」
響子は再び厨房に向かった。
「この店には来たことは、ありますか?」
「いえ、初めてです。でもとても良い香りがしますね。紫苑様」
「そうですね。イイお店のようです。ケーキもいただきましょうか?」
「はい、是非。何がいいですか? 紫苑様」
「わたしはショートケーキを」
「じゃあ、わたしはモンブランにしようかしら」
春奈は響子がコーヒーを運んできたときに、新たにケーキの注文をした。
「紫苑様、今年最初の金曜日は空いていますか?」
「勿論ですよ。あなたが来るのならば、わたしはいつでも待っています。ちょうどクリスマスのミサで余った蝋燭がありますから……」
紫苑がカップを持ち上げ、コーヒーを一口啜った。コーヒーの湯気が立ちのぼるその向こうで、紫苑の卑猥な唇が妖しく微笑んだ。
「ちょっと怖いですけど、金曜日に参ります」
「ふふっ、怖いですか? それではあのステンドグラスの絵ように、あなたを鎖で繋ぎましょう。そしてじっくりと赤い蝋をあなたの体に……」
そこへ2つのケーキが運ばれてきた。
「ショートケーキとモンブランです」
白い皿にはケーキと、木の柄が付いた銀色の小さなフォークが載っていた。
「今度は、こんなモノも使ってみましょうか」
紫苑はそのフォークを摘み上げると春奈に見せながら言った。
二股に分かれたフォークの先に、ロザリオが光っていた。

『アマデウス』を訪れた客達は思い思いの時間を過ごすと、それぞれの場所へと帰っていった。

「ふぅ~。やっと一段落したぁ」
「お腹空いたでしょう? ピラフならすぐ出来るけど食べる? 響子ちゃん」
「はぁ~い。食べまぁ~す。それじゃ、あたしスープ作りますね」
2人はレジ脇のテーブルに座ると、ピラフに口を付けた。その横ではスープマグから、野菜の入ったコンソメスープが湯気を立てている。
「ママ、今日はお店6時で閉めるんでしょう」
「そうよ、今日明日は6時で閉めるつもりだけど……」
「そっかぁ、6時かぁ。その後暇だなぁ。ママはどうするの?」
「あたし? あたしはちょっと用事があるから」
「そうなんだぁ、あたしどうしよっかなぁ」
「初詣でも行ってくれば」
「初詣かぁ、あんまりパッとしないなぁ」
「さもなきゃ映画とか」
「一人で行くのぉ?」
「そこの映画館なら空いてるかもよ」
「行くならママと行きたい」
「2人でいってまたこの間みたいなこと……」
「あれは、たまたま……」
「ってコトないでしょう? 狙ってたんでしょう。まぁ、あたしも楽しめたけどね。でもあんまりああいう事はやらない方がいいと……」
「そうだっ、明日香に……」
「明日香ちゃんもどっか出かけるみたいよぉ。さっき言ってたから」
その時、響子の携帯がメールの着信を告げた。響子が俯いて携帯を見つめた。
響子の顔が一瞬で笑顔に変わった。
「あらっ、何かイイ知らせ?」
「えへっ、まぁちょっとね」
「なぁ~に? 誰よ。気になるわねぇ」
「ママにはヒ・ミ・ツ」
そう言うと響子は携帯をポケットに戻した。
「さっ、ママ。お昼からも頑張りましょう」
響子は椅子から立ち上がると、食べ終わったピラフの皿とスープマグを両手に、笑顔で厨房に消えていった。

客のとぎれた店内に、モーツァルトの「交響曲第25番」が静かに、そしてゆっくりと流れ出した。


               ーENDー

***********************************

わたしの我が儘にお付き合いくださって、ありがとうございました。

さて、響子は誰からメールを受け取ったのでしょうか?

店を訪れた人間なのか……、
響子のことですから、こっそり誰かにメルアドを渡したのかもしれませんね。
もしかしたら、”わたし自身知らない誰か” かもしれません(笑)
最終的には、皆さんのご想像にお任せします。

それでは今年1年が、皆様にとって良い年になりますように。

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