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女が女をじっくりと、生殺しのまま犯していく。その責めに喘ぎ仰け反る体。それは終わり無き苦痛と快楽の序曲。     
最終上映
2007-11-15 Thu 19:47
3 最終話
詩織はその目が気になった。出来れば隣の人と何か話をしているように見えて欲しかったが、年配女性から見れば、隣の彼女の異常に肩の入った体勢は異様に映ったかもしれなかった。
(あぁ、見られてる。私達の行為に気が付いたのかもしれない)
詩織の心に不安が広がっていった。しかしその不安の上から快感が霧のように広がり、詩織の心を白く覆っていった。
「感じる?」
「ええっ。あぁ、はぁ、はぁ」
隣の彼女が囁く声に、荒くなっていく呼吸の中で詩織は答えた。
もう詩織にこの体を止めることは出来なかった。しなやかな指によってもたらされる快感は、完全に詩織を飲み込んでいた。
視界の隅にこっちを伺う年配女性が映っている。2人の行為に気が付いているのだろう。明らかに映画を見ている様子ではなかった。
「あそこのチョットきれいなおばさん、気が付いてるみたいよ。私達のこと」
「いやっ。恥ずかしぃ」
「大丈夫よ。何も出来やしないわ」
「でも……」
「それとも止める。止めてもいいの?」
「いやっ、止めないで。お願い」
「そうでしょう? もっと感じて……ほらっ」
彼女の指は詩織を逝かせるように責め立ててきた。
「あぁっん、んんっ」
詩織は咄嗟にポケットからハンカチを出して口に当てた。ハンカチを当てると少し声を出すことが出来た。それでもくぐもった声がわずかに漏れていた。
「んんっ、くふぅ~あふっ、あふっ、うぅぅ~ん」
隣の彼女の指は敏感な紅い真珠の皮を剥き、直に指先を当てて擦ってきた。
ハンカチから詩織の喘ぎが絶え間なく漏れ続けた。
「んんっ、んんっ、あぁん~んんっ、んんっ、あぁん~、くふっ、くふっ」
もう年配女性のことなどどうでも良かった。詩織は自ら脚を広げ、腰を浮かし快感を貪った。映画の主人公になったように、この時を味わっていたかった。
「逝きたいの?」
彼女の声が、詩織の耳に映画のセリフのように聞こえてくる。
詩織はハンカチを咥えたまま頷いた。
「いいの? あのおばさん……見てるわよ」
「逝かせて……」
「そう、いいわ。それじゃ逝かせてあげる」
彼女はもう1度紅い真珠を剥き上げ、擦り上げるスピードを徐々に増した。
詩織の快感が急角度で上昇していく。指はより激しく動き、詩織にとどめを刺していく。ハンカチから聞こえる詩織の声のトーンが上がっていった。
「んんっ、んんっ、あぁん。あぁ逝く逝くっ、あぁ、逝くぅぅ~あぁぁ」
「逝きそうねぇ? ほぅ~らっ、逝きそう、逝きそう。見てるわよ。ほらっ、あのおばさんがこっち見てる。でも逝っちゃうわねぇ~。見てるのにぃ」
詩織の目にも、こっちを横目で見ている年配女性が映った。しかしもう止めることは出来なかった。その目に見つめられたまま、詩織は絶頂に達した。

それから数分後、スクリーンにエンドロールが流れ出した。
「それじゃ、あたし帰るわね。またどこかで会えるといいわね」
「ええっ、またどこかでね。さようなら」
彼女は席を立ち、詩織の前を横切ると表へ出ていった。それに続くように年配女性も席を立った。詩織1人だけが場内が明るくなるまで座っていた。

エピローグ
詩織は映画館を後にすると、商店街の表通りに出た。
最終上映の終わったこの時間、店のシャターは降り人気はほとんどない。
真っ直ぐな商店街の向こうに、明るい駅前の幹線道路が見えた。
駅に向かう数人の人の中に、先ほどの年配女性と、その後ろを歩くキャップをかぶった女性の後姿が見えた。遠目にもわかる綺麗な脚だった。
年配女性は幹線道路近くのカフェに入った。するとキャップをかぶった女性もそのカフェに入った。
「あらっ? あそこはまだやっているのかしら?」
店の前まで来ると「営業中」の札が出ている。詩織はドアを開け中に入った。
「いらっしゃいませ。どうぞ」
妖艶な顔のママが詩織を迎えた。席に着くとミニスカートから綺麗な脚を覗かせたボーイッシュな彼女が、詩織にメニューを持ってやって来た。
「ええっと、ホットケーキとコーヒーを……」
「はい。ホットケーキとコーヒー。シロップ多めでお持ちしますね……。どうぞごゆっくり。今夜は遅くまでやってますから」

詩織は店内を見回したが不思議なことに、年配女性とキャップをかぶった綺麗な脚の若い女性の姿は、何処にもいなかった。


            ーENDー

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最終上映
2007-11-14 Wed 19:31

暗がりでよくわからなかったが、キャップをかぶった彼女は詩織より5歳ほど年下に見えた。髪は全てキャップに中に入れてしまっているようだった。
映画は始まってからずっと夜の場面のため、暗い場内は一層暗い。
詩織の右隣の女性の手が瞬間的に太股に触れた。その時は気にもとめなかったが、映画の場面が昼間になった時、隣の女性の手が少しづつ詩織の脚に近づいてくるのを詩織は見た。
(痴漢、男?)
詩織はとっさにそう思った。しかし隣の人はキャップをかぶってはいるが、どう見ても女性だ。詩織以上に短いスカートから覗く綺麗な脚のラインは、明らかに女性の物だった。
今まで女性と関係を持ったことはなかったが、女からされるってどうなんだろう? という、詩織にとっては禁断の世界に、漠然とした興味はあった。
(この人、あたしに触りたいんだわ)
詩織はこの女性に興味をもった。そしてこの先自分がどうなるのか。
彼女の目はスクリーンを見つめたまま、手はゆっくりと近付いてくる。
詩織は自分から彼女の手に触るように脚を少し広げた。彼女の指先が詩織の太股の横に触れた。そして彼女の指は徐々に触れる面積を増やし、ストッキングを掃いていない生の太股の上に置かれた。膝から10センチくらいの所だ。詩織も彼女も顔はスクリーンを向いたまま動かない。手は太股の肌触りを楽しむように、ゆっくりと太股を這い昇ってくる。
今この人の手を触ったら、手を引っ込めて2度と触っては来ないだろう。
それではつまらない。詩織は彼女の好きにさせることにした。
ここまで触って詩織が拒絶しないということに、詩織からOKが出たと思ったのだろうか。彼女の手は徐々に大胆になってきた。
彼女の腕は、2人の間にある椅子の肘掛けの上を跨ぎ、スカートを押しのけながら生足の上を移動し、詩織のソノ部分に近付いてきた。

スクリーンを見る詩織の目に、斜め右前の年配の女性が目に入った。
彼女の位置は、詩織の座るシートの3つ横の2列前だ。
彼女もスクリーンを見ているが、少しでもこっちが気になれば、多少角度はあるものの、さほど顔を動かさずに自分達を見ることが出来る。しかし今はまだあの女性も気が付いていない。

隣の彼女の指先がショーツに触れた。詩織は濡れてくる自分を感じ、不自然なほど脚を広げた。指は脚の付け根のショーツの隙間から潜り込もうとしている。詩織はお尻を前にずらし彼女の指の侵入を助けた。それは同時に自分がシートに沈むことで、年配の女性から少しでも隠れる事が出来るからだった。
彼女の指が、全てショーツの中に入り込んだ。その柔らかな花園を堪能しながら、指は蜜花を開きその中に侵入してきた。
(あぁ、なんて、しなやかな指なの。これが……女の人の……)
彼女はスクリーンを見たままだ。詩織は斜め前の女性に目をやった。彼女の顔がわずかにこっちに向けられている。
(はっ、まさか……でも……)
あの女性の位置からこの行為が見えるはずはなかった。
その時、詩織の心配を余所に彼女が右の耳元に囁きかけた。
「ねぇ、これ脱がない? もっと気持ちよくしてあげるから」
その言葉に詩織は頷き、腰を上げショーツを膝までずらし片脚から抜いた。
すると右隣の彼女の手は水を得た魚のように、詩織の蜜花の中を蹂躙した。
そしてそのネットリと蜜に濡れた左の中指を、敏感な紅い真珠にあてがい上下に擦り始めたのだ。詩織の脚が反射的に閉じようとするが、彼女の右手が伸び、その膝を押さえ、詩織に脚を閉じることを許さなかった。彼女が右手を伸ばしたことで上体が詩織の方に向いた。
その時、年配女性の首がこっちを振り返った。薄明かりに見えたその怪訝そうな顔はすぐにスクリーンに向き直ったが、その目はこっちの様子を伺っているようだった。

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最終上映
2007-11-13 Tue 21:01
【20万ヒット記念作品】

                 上 映


プロローグ
『夢の森駅』の西口を出て、幹線道路を渡ったところに商店街がある。
その商店街と平行した裏通り。赤提灯の下がった居酒屋が何軒か並ぶその先に、『夢の森シネマ』はあった。
単館作品を専門としたその小さな映画館は、40年近くもこの街の人に愛され、小さいながらも堂々とした風貌でそこに建っていた。
2階建ての薄汚れたコンクリートの壁には、大小のヒビが無数に走っている。
入口の前に立つと、開け放たれた観音開きのドアの両側に、上映中のポスターと、次週上映されるポスターが貼られている。
入口の上には『YUMENOMORI CINEMA』と、曲がりくねったオレンジ色の蛍光管が、今も煌々と輝いていた。


証券会社に勤める水原詩織は、この裏通りが好きだった。特に雨上がりの裏通りはいつもより趣がある。裏通りを歩くのは、人の多い商店街を歩くよりも落ち着くからだ。
そして時折思い出したように、この『夢の森シネマ』で映画を観た。それは一般作よりも、ここでしか観れない映画という所に価値感を感じるからだった。
冷たい木枯らしに思わず肩がすくむ。コートの襟を赤いマフラーの上で合わせ、詩織は雨上がりの裏通りを歩いた。
やきとり屋の煙を押しのけしばらく歩くと、『夢の森シネマ』のオレンジ色の光が、濡れた路面を淡く染めているのが見える。
今上映されているのは「夜霧の口づけ」というフランス映画だった。
最終上映の時間まではまだ15分程ある。26歳になった記念の夜ということもあり、詩織はこの作品を観ることにした。
チケットを買い、2階へと上がる細いエスカレーターに乗った。
味気ない蛍光灯の光に照らされた2階に人の姿はなく、コーヒーの自販機が1つと、その横に映画のチラシを並べた机が置かれているだけだった。反対側にはトイレへの通路がある。
若干の寂しさはあるが、詩織にはむしろこの方が落ち着いた。
コーヒーを買いチラシを1枚もらうと、場内へ入る古い木製のドアを開けた。
正面の小さなスクリーンの前に、80席程の色あせた葡萄色のシートが整然と並んでいる。場内には回りの壁沿いと、中央に通路がある。誰もいない場内を、いつもの一番後の左端のシートへと歩いた。隅のシートにバッグを置き、コートとマフラーを脱ぐとその上に掛け、自分はその隣のシートに腰を下ろした。ストッキングを掃いていない膝上のスカートは、座ると白い形のいい太股の半分以上が露出した。
上映まではまだ10分程の時間があった。詩織はコーヒーを飲みながらチラシに目を落とした。これから上映される「夜霧の口づけ」のチラシだった。
その頃になって数人の客が入ってきた。
最初に入ってきたのは1組のカップルだった。彼らは中央の通路を中程まで歩き、通路の右側に座った。続いてサラリーマンが1人、右端の壁沿いの通路を歩き、スクリーンに近いシートに座った。
最後に40歳位の綺麗な女性が中央の通路の左側に座った。そのシートは詩織の座る一番後の左端から、2列前の中央寄りだった。
上映のブザーが鳴り、場内が暗くなった。詩織はチラシをコートの上に置き、飲み干したコーヒーを床に置くと、肩に掛かる髪を軽くほぐした。
その時、キャップを目深にかぶった一人の女性が入ってきた。彼女は後の通路を左に歩き、横から詩織に声を掛けた。
「すみません。ここいいですか?」
女性らしい包み込むような声だった。
「ええっ、どうぞ」
詩織は腰を浮かせ彼女のために隙間を空けた。彼女は詩織の前を窮屈そうに横切ると、その隣に座った。

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| あなたの燃える手で |